世界の農薬業界は・・・・・・・・・・・
激変期にある状況です。 皆さんもご存知のこともあると思いますが、私の知っている
範囲の情報をお届けします。 この激変の背景にはアメリカのシェールオイルの開発
による影響が大きく関わっています。 シェールイオイルの開発によって国際原油相場
が下落し、植物油の製造により、ガソリンの代用にするという動きがダメになった
ということです。 これにより遺伝子組み換え作物種子の生産が、大きなダメージ
を受けました。
モンサント社(ラウンドアップや遺伝子組み換え種子の開発販売会社)がバイエル社に
買収(6兆から7兆円)され、これによりバイエル社はラウンドアップとバスタの2剤を所有したことによ
り、欧州で独占が問題化され、バイエルはこの種子の一部とバスタをBASF社に
売却(1兆円くらい。)しました。
ただし、日本国内ではラウンドアップの販売権は日産化学が持っているので、引き続き
ラウンドアップの所有はバイエルですが、販売は日産化学が継続するようです。
それから、ダウケミカル社とデュポン社が対等合併します。新会社名はコルテバといいます。
正式は発足は来年になる予定です。
この合併にともない、デュポン社はトルネードエースDF、プレバソンF、同粒剤、
ベリマークSC、ベネビアOD,エクシレルSE,プリロッソ粒、フェルテラ箱粒、
パディート箱粒、ハーモニー75DF、レンザー等をエフエムシー・ケミカルズ㈱へ
売却しました。
その他、アリスタライフサイエンス㈱がインドのユーピーエル社に買収されました。
これにより、ユーピーエル社は世界で5番目の規模の農薬会社になりました。
まだ有ります。 スイスのシンジェンタ社が中国の中国化工集団に4兆9千億円で
買収された。 この他、住友化学がインドの農薬会社、ニューケミインダストリー社を買収。
同じく、住友化学が、オーストラリアの農薬会社、ボタニカル・リソーシズオーストラリ
アグループ社を連結子会社化したとの情報もあります。
その他、ADEKA(旧名旭電化工業)が日本農薬㈱の株式の50%以上を取得し、
子会社化した。
この様に、世界中で買収合戦が盛んに行われているのが現状です。それだけ地球の人口
増加に食料生産が追いつかない状況で、これにむけて世界の農薬会社が動いている
感じがします。
農薬通販JP
鳥羽 和興