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フォリオゴールドがシンジェンタジャパンから・・・・・

発売された。
今まで販売していた、フォリオブラボから製剤をフロアブル化したものである。

この剤の成分はリドミルとダコニールの混合剤でぶどうや各種野菜のべト病、疫病、うどんこ病
灰色カビ病、たんそ病、つる枯れ病、褐色腐敗病などに適用登録を取っています。

この他、シンジェンタからは、デュアルゴールド、ゲザノンゴールドなどの除草剤も
発売される予定だ。

ところで、ダコニール1000(その他の剤の混合剤も多い。)と他の剤の混合剤の
種類は多い。
ダコレート(ダコニール+ベンレート)、ダコレックス(ダコニール+スミレックス)までなら、
まだ分かりやすいが、
上記のフォリオゴールド(ダコニール+リドミル)
プランタンフロアブル(ダコニール+ロブラール)
シトラーノフロアブル(ダコニール+有機銅)
ドーシャスフロアブル(ダコニール+ランマン)
など、どんどんといろいろな剤との組み合わせで商品名を
変えられると販売する我々業者にもどんどんと分かりにくくなる。

問題は農薬の作物収穫前までの使用回数制限である。
混合してある各成分ごとに規制されていいる回数制限が違うため
農家(農家でなくとも使用回数制限はその規制が課せられている。)の高齢化もあり
農作物ごとに、農薬の使用履歴の記載(トレーサビリティ)が義務つけられているが、
農薬名が違うとこの認識が出来なくなるという問題が大きい。

また上記農薬には成分名(フォリオゴールド→ダコニール+リドミル・・・・→TPN+メタラキシル)
と上記の内、TPN+メタラキシルとしか記載されておらず、農家(とくに高齢の)には
極めて分かりにくい表示となっています。

それでは、今後どうすればよいのか、ですが
①成分名と商品名を統一化する。
②一成分で複数種類の商品名を認めない。
などの改善、改革をはかるべきではないかと思います。

水田除草剤なども種類が大変多いですが、成分がほぼ同じでも
商品名が違うなど、種類が多いだけに、大変わかりにくくなっています。

大きなことを言えば、日本の農薬登録の規制制度が、
国際的には大変特殊なものとなっており、農家や国民が「安心安全」の
大儀名文のため、高価な農薬の購入をさせられているということです。

なぜ、日本の農薬が高価になるのか?
それは、作物毎に、病害虫毎に作物残留試験(全作物)、効果試験を実施し(全て公共の試験研究機関による。)大変なお金がかかるためです。

外国では、薬剤毎に、動物実験をして残留毒性、催奇形性、亜急性、急性毒性試験
土壌残留性試験などは実施していますが、日本のように刺身のつまにいたるまでの
全作物での各害虫、病害、雑草ごとの登録試験(その後の各県での病害虫防除基準採用のための展示圃試験、各農協、小売店での効果試験とテストが延々と続きます。)
までは国で義務付けられておらず、メーカーの効果試験データにより販売しています。
また、効果不足の問題が万一起きた場合は保険で対処されます。
日本では、万一薬害問題が起きた場合でも公共の試験場や国が薬剤を多額の試験
費用をもらって試験していても、補償費用を支払ったという話は、私がこの業界に
て仕事をしていて45年以上になりますが、1回も知りません。

東日本大震災の影響もあり、TPPへの参加意向を表明していた菅総理も
これを延期されたようですが、日本の農作物を海外へ輸出することも考えるならば、
国際的な農薬規制と日本国内の規制が全く違うのは価格競争力の面からも
不便なことだと思います。

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静岡県袋井市高尾町1-2
豊田肥料(株)アグログリーン部
 鳥羽 和興
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